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サブリース問題

アパートローンで失敗して破産!サブリース契約の落とし穴に要注意!

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老後の生活資金作りということで、アパート経営に手を出して失敗される方がかなり多くなり、社会問題化しているようです。

ここでは、危険な借り入れ(アパートローン) ⇒ サブリース契約という問題を取り上げまして、体験談も含めて書いてみることにします。

・退職金も消滅。資産差し押さえに

ちょっと地方に行きますと、ピカピカの新築アパートが建てられて『入居者募集!』の のぼりが立っているのを見かけることが多いでしょう。

あれが今回問題にしようとしているアパートの賃貸の話なのですね。

○○建託!などと(⇒ 分かってしまう!)景気のよいテレビCMとかも流れており、ちょっと資産のある方、退職金が手に入った人など釣られてしまうのだと思います。

なぜに、アパート経営なのか?そして、どうして失敗してしまうのか?

根本的なところから、丁寧に書いてしまおうと思います。

・目下アパートは供給過剰である!

不動産投資をやっておられる人ならお気づきだと思いますが「地方で中古のアパート1棟を購入してリフォームして賃貸に出す!」

そんな、不動産投資の本が書店で多くみられると思います。

現在、中古アパートの値段が大きく下落しており、サラリーマンでもちょっと工夫すれば手に入るレベルなのです。

これを「ビフォーアフター」とばかりにリフォームして、準新築みたいなイメージで貸し出せば、安定収入になる!

こんな旨いことをつい考えてしまいがちなのですが…

現実的には、簡単には行かないのです。

地方では、アパートは供給過剰に陥っており、中古アパートの相場そのものが大きく下落しているのです。

・新築アパートが乱立気味で供給過剰

先の○○建託ではありませんが、団塊の世代の老後の資金調達の手立てとして、あるいは相続税対策としてアパート経営が提言されているのです。

その結果として、地方では新築のアパートがバリバリ建つようになり、若い人はこぞって入居するように。

となると、中古アパートをリフォームしたぐらいでは人気を取ることが難しくなり、軒並み家賃の値下げとなるわけですね。

中古アパート経営を目指す人に、良心的な不動産業者からの助言があります。

「良さげな中古アパートが見つかったとして、購入しようかどうしようか迷っている人は、物件の周辺を歩いてみたら良いでしょう。

田舎なら、適当な空き地とか田んぼとかが、パラパラ見えると思います。

ところが、もう少ししますと、その辺りに次々と新築のアパートが建つことになります。

まっさらのアパートと、あなたの経営する、リフォームしたての中古アパートとの勝負になります。

勝てるでしょうか…?」

・そもそも地方は人口が減少している!

アパートは、特に新築アパートが増えているのに、人口は減少しているのです。

供給過剰になって、当たり前の構造が既にあるのですね。

地方都市で例外的に人口が増えているのは福岡市などです。

ですが、就業人口 つまり20 ~ 29歳は減少しているのです。

働き盛りの年代は、やはり東京などに移動しているのです。

東京の人口増加は第二位の千葉の4倍にも達します。

東京の、できれば23区内が不動産投資としては安心というのは、そういうところからきているのだと思います。

・アパートローンと『サブリース契約』の間で苦しむ

アパートローンは、きちんと家賃が支払われる、という前提で返済ができることが基本理念です。

ローンは家賃によって、定期的な支払いをしつつ差額は収益になる、というイメージで運営されます。

健全に入居者があれば、家賃収入も上がり、順調にローンも支払われることになるはずなのです。

ところが、オーナーを苦しめているのが、次の問題点である『サブリース契約』ということになります。

では、サブリース契約とは何なのでしょうか??

・消費者問題として被害者の会も出来そうなサブリース契約

サブリース(= sublease)とは転貸借のことを指します。

ある不動産物件を借りて、別の人に貸す、いわゆる”又貸し”がサブリースなのですね。

では、その仕組みを説明するとしましょう。

○○建託(?)のような、要するに地主さんに建設会社が声をかけ「アパート経営やりませんか」と営業マンが来訪するようになります。

地主さんは、不動産賃貸の経験も意思もなく、やはり満室経営ができるかどうかが心配になります。

そこで!建設会社が太っ腹な提案をしてきます。

『30年一括借り上げ』で入居者があってもなくても、建設会社がアパートを借り上げて、自身で転貸(自分たちで入居者を探すこと)します。

そういう契約がサブリース契約なのです。

例えば、借り上げがアパート1室につき、月に6万円として、5万8千円で入居させたとしますと、月額2千円の持ち出しとなります。

年間で、2千円×12=2万4千円の赤字で、10年継続しますと24万円マイナスになります。

これでも、借り上げの月額6万円は保証する!という契約ですと、大家さんも安心し、資金がなくてもアパートローンを使って地銀からお金を借ります。

ここが落とし穴なのです!

・家賃は原則的に下落するように出来ている!

アパート経営が始まると、当初は順調極まりない運営となります。

建設会社の借り上げと家賃との差が仮にマイナスであったとしても、建設会社が負担しますので大家は痛くも痒くもないのです。

仮に半分以上、空室であっても一括借り上げされていますので、コンスタントにお金が入る契約になっています。

新築に近い時代は、満室経営もできていますので、大家は安心しています。

ところで、先の24万円はどうなっているのか?と言いますと、購入代金に既に上乗せされているのです。

サブリース契約を使う、という前提で売却していますので、物件の代金は割高の設定になっているのです。

すなわち、家賃で想定される赤字分(例で言えば24万円)は最初から購入代金に『乗って』いるのですね。

そして、問題なのがサブリース契約なのです。

・大家にとって地獄の契約が『サブリース契約』

順調に滑り出したと見える、にわか大家さんの不動産賃貸。

最初の5~6年は、極めて順風満帆というか、問題なく不動産運営がなされます。

そのうち、退去者が出て、新しく入居者を募集しなくてはならなくなるあたりから問題が発生するのです。

5~6年経ちますと、新築したアパートも『中古物件』の仲間入りをします。

記事の序盤に、現在 中古物件が大苦戦を強いられている話を書きました。

そんな感じで、入居者難が来た場合に、サブリース契約が力を発揮し始めるのです。

サブリース契約の説明に行く前に、必要な前提知識として借地借家法に少しふれておきます。

・借地借家法が不動産会社の手助けをしてしまう

借地借家法は、不動産関連の重要法規ですが、宅建業法など不動産関連法規は徹底的に『ユーザーを保護するように』に出来ているのです。

例えば、貸し賃の設定にしても、大家が予告・理由なく値上げすることは原則できなくなっています。

逆に借りている側が、明らかに不当に高い借り賃と思えば減額請求ができ、退去することなく 合理的な請求は(基本的に)通ることになっているのです。

 

サブリース契約の場合は、貸す側は大家、借りる側は建設会社ということになり、保護されるべき弱い建築会社は借り上げ額の減額請求ができるのです。

契約書に「減額はしない」とか「借り上げは30年間維持する」と仮に書かれていても、借地借家法の条文が優先されるのです。

そして、借り上げ額は2年ごとに見直す、という条文もついていることが多く、新築で通る時期は良いのですが、5~6年経つと減額の申し出が来ます。

ちょうど5~6年も経ちますと、契約時の営業マンは退職しており連絡がつかなくなっている頃でもあるようですね。

かくして、順調に返済されてきたアパートローンが破たんを来すようになるのです。

・家賃下落とリフォームなどで赤字転落、差し押さえ

アパートの家賃下落に伴い、建設会社の借り上げ額も大きく下落ししますと、アパートローンの返済に支障を来すようになります。

そして、値段の割には安普請(やすぶしん=手抜き!)のアパートは数々のテコ入れが必要となります。

リフォーム代金がかさみ、収入源である借り上げ額は少なくなるので、ドンドン追い詰められた大家はアパートと自宅を差し押さえられることになったりもします。

ああ、虎の子の退職金が!!!

・地銀もグルになっている!との指摘もある

ということで、サブリース契約付の不動産物件を購入したばっかりに借金地獄に堕ちる人がたくさん出てきます。

このことを後から知っても銀行は、別のユーザーに平然と融資を続けています。

いわば、銀行もグル、片棒を担いでいるという説さえあるのです。

地元の地主で土地がある、資産家のリストは銀行から手配されている そんな噂もあるぐらいなのです。

きっと融資を受けた人が困るだろう、とわかっていても貸し出しているのが現状です。

なぜかというと、低金利になった現在でも、銀行は融資先に困っているのです。

渡りに船、とばかりに現れたのがサブリース契約を背景とした不動産運営のアパートローンなのですね。

結果として、絶え間なく『被害者』が量産されてきたことになります。

これには国交省も腰を上げざるを得なくなってしまいました。

・国交省も乗り出す事態になったけど…

被害者の会が立ち上がり、裁判も起きる、消費者センターなどには苦情が殺到するなど、水面下では大問題になっている『サブリース契約』関連の問題。

裁判にもなりましたが、大家側はことごとく敗訴します。

というのも、建築会社側からすれば、借地借家法が盾になっており、原告側はここを突き崩せないのですね。

国交省が入って問題が解決するかというと、そうではないのです。

ここで大家側を救うとなると、借地借家法そのものを改訂しなくてはならなくなります。

すると、これまで借地借家法で保護されてきた弱い借り主を犠牲にせざるを得なくなります。

ということで、国交省が乗り出しても、結局は「借り上げ価格は下落する説明を必ずすること」と説明責任を強調しただけとなりました。

現在サブリース契約で苦しんでいる、大家たちを救済するまでには至らなかったのです。

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