ワールドカップアジア最終予選では、辛くも結果を出して、ワールドカップロシア大会に駒を進めたハリル・ジャパン。
リオデジャネイロオリンピック組の若手の台頭が楽しみな反面、これまで日本代表チームを引っ張ってきた”ベテラン選手”が岐路に立たされている印象です。
アジア最終予選のサウジアラビア戦に登場した本田圭祐選手には、かなり厳しい視線が向けられているようです。
現チームが、若手が育っては居るものの、将来を担うべく中心となる選手がいないところから、本田選手や香川真司選手らの過去のヒーローを切る訳にもいかない状況だと思われます。
ですが、両選手もかつての輝きがなくなってきたようで、香川真司などは試合に出ることなく、ドイツに帰ることになってしまいました。
⇒ 代表引退選手について。サッカー日本代表で2018引退宣言した選手は?
本田圭祐選手の試合勘が戻っていない話
長く在籍したミラン(イタリア)から、メキシコのプロリーグでは最古参のパチューカに移籍し、新天地に期待していると思います。
パチューカでは、メキシコリーグの在籍している外国籍選手では抜きん出ている評価のようです。
メキシコの新聞『レコルド』では、メキシコリーグでの『外国籍選手のベストイレブン』に選出される程の高い評価のようです。
在籍している189人の中での11人に選出と言うことで、またレベルの高いメキシコリーグでの評価なので、まだまだ捨てたものではないと思います。
ですが、ミラン時代の最後の方はベンチを温めることも多く、試合勘が戻っていないなどという(やや、好意的な)評価もあります。
ちょっとだけ、エキセビションとなったサウジ戦?
オーストラリア戦で勝利し、ワールドカップロシア大会に出場ができることになり、あまり全力を出さなくても良かった日本代表チーム。
ですが、惜敗はちょっと残念な感じとも思います。
まあ、気温45度という前評判の、かなり悪そうなコンディションであり、完全アウエーのサウジアラビアでの試合。
しかも、国王がチケット自身で購入して無料で配布するなどの下準備もある上に、”中東の笛”と来れば、無理してケガでもしたら損という感じだったのかも知れません。
そこへ、前半45分のみ投入を宣言されていた本田圭祐選手の投入。
ちょっと期待外れであったのも無理はなく、いろいろの発言が出てきているのです。
セルジオ越後氏は「もう少し挑戦しても?」
あまりにも守備的であり、何とか勝とうとしていたのか?無理をしないようにしようとしていたのか?
セルジオ越後氏は「ワールドカップ出場が決まっているのだから、もう少し挑戦しても良かったのでは?」と発言もありました。
しかし、酷暑の現地であり、またハリル監督が相当のハードトレーニングを強いていた、という説もあります。
ハードに攻め立てたあとは、無理せず済まそうとしていたのかも?
この辺りが憶測になりますが、ちょっとベテラン試し?という感じで本田圭祐選手を投入した気もします。
「日本の世論を意識した選手招集」とセルジオ氏は厳しいのですが、選手間ではベテランもいる、という状況の方が実力が出しやすい選手もいるのかも?
「まだまだ、ベテランも捨てていない!」となると、若手も手が抜けない、120%を出さなくては、見どころを作らなければ、という意識も生まれるのかも知れません。
この辺り、呼んだが出場機会がなかった選手が無用だとは言いにくいと思います。
相手チームにしても、呼んでいる選手のことを頭に入れつつ、複数作戦を考えなくてはならないでしょう。
出場しなかった香川真司選手がいることで、香川真司対策も検討しなくてはならなかったと思います。
本田圭祐選手の自己評価は?
前半45分だけで投入された本田圭祐選手は、本選でも出場する予定の、足慣らしと見られなくもない状況ですね。
これが、有れば12月の組み合わせ抽選で日本と当たるチームは,本田圭佑選手を意識しなくてはならないでしょう。
しかし、本田圭祐選手は「サウジの方が良いサッカーしてた。まあ、全然ダメですね」と厳しい自己評価を下していました。
自身の低パフォーマンスぶりは自覚されていたようでした。
「ワールドカップ出場が決まった時点で一度振り出しに戻してみて、日本代表チームがどういう形でロシアワールドカップに向かうべきか考えないと…」
これも、誠に正論なのですが、もしかするとちょっと早いのかも知れないけど、世代交代の状況が来ているのかもしれないのです。
本田圭祐選手が、エースだった中村俊輔選手に変わり、ワールドカップ南アフリカ大会に出た時は、ちょっと早いのでは?の印象だったと思います。
ですが、期待に応えてエースの地位を確保したわけですね。
今回は、次世代を担うリーダーが誰なのかはやや不透明なのですが、ちょっと危なっかしい感じでも、若い選手にどんどんチャンスを与えた方が良いのかも?とも思います。
コンディション的には、今ひとつと言うことですが、ベテランとしては、コンディションはそうそう上向けるのが難しい?
(上向けできるのならとっくにできている?)
厳しい意見ながら、カメラマンが「本田圭祐選手は動きがゆっくりなので、仕事がラク」と言ったなど、辛辣な意見もあるようです。
従来は大黒柱だった選手が、キープ力に陰りが見られて簡単にボールを奪われたり、イージーなミスから決定的なチャンスを作られるなどは、残念な感じもあります。
「フィジカルは試合に出ないと戻らないから」と盟友 長友佑都選手のやや慰めに近い言葉もありましたが、代表戦に出られるコンディションではなかった印象もあります。
メキシコ移籍直前のケガの影響はかなり大きかったと見えて、環境が変わることなどもあり調整はまだまだ厳しい状況なのかも知れません。
あるイギリス人記者が「今後は本田圭祐選手を先発で使うのは難しいと思った」と語っている記事もあります。
但し「23人枠なら、今の日本なら本田圭祐選手のような経験があり大切なところで落ち着いたプレーができる選手も必要」とも語っています。
本大会まで、あと1年弱ありますので、是非とも復活して強い本田圭佑を見せてもらいたいものです。
そして、全体のレベルがいっそう上がった代表チームになることを願いたいです。